そして可愛くラッピングされた包みを取り出した。


「はい、これ」ってあたしに差し出す。


「え? これ何ですか?」


「誕生日プレゼント。ナギちゃん、花火大会の日、誕生日でしょ? あたし、その日、用事があって行けないんだよね。だから、先に渡しとく」


そういえば、一ヵ月ほど前、そんな話(花火大会の日が誕生日だって)をしたような気がする。

それにしても良く覚えてるなぁ……。


あたしはプレゼントをじっと見つめた。

これをどういう意味にとったらいいのか考えあぐねていたのだ。

ミサコ先輩があたしに特別な感情を持ってるとしたら……。

受け取っていいもんなのかな?


「ナギちゃん?」


いつまでもじっとしているあたしを不思議そうな顔で、ミサコ先輩が見つめる。

あ、いけない。

あたしは慌ててプレゼントを受け取った。


「あ、ありがとうございます。あの……開けていいですか?」


「もちろん」


ミサコ先輩はニコニコ笑ってる。

あたしはリボンをほどいて、包装紙を開く。


「う……」