「えー、じゃあ、さっきのお笑いのネタを」
とテレビの方を窺いながら言うと、違うだろ、とそこにあったスポーツ雑誌ではたかれる。

「いたた……」

 職場では、鬼のように恐ろしい上司、辰巳遥人に、何故、夜毎、膝枕をして話を語って聞かせるようになったかと言うと。

 さかのぼること、二週間前――。