君の隣でクリスマスを祝う

「ずいぶん人気者ですね」

「半分はあなたが持つべきです」

「どうして?」

「言ったでしょう。あなたも今日はサンタクロースですよって」

「それなら、衣装にひげも用意するべきでしたね」

 廊下の姿見に映った自分の姿を見て思わず呟く。シンプルなグレーのパンツスーツに、濃紺のウールコート。ビジネススーツに身を包んだサンタクロースじゃ、何だか味気ない。

「来年は期待してますよ」

 私の少し先を歩く日向は、振り向きもせずに言う。


 来年も、こうしてこの雪の街で、日向と一緒にクリスマスを迎えるのだろうか。また二人で一緒に、子どもたちのサンタクロースになれる?

 私は、緩みそうになる頬を両手で抑え、日向に気づかれないようにゆっくりと彼の後を追った。