私はその言葉を聞き逃さなかった。



「今、お泊まりって言った!?」


「言ったけど。」



突然立ち上がった私に若干引き気味の絢香。



高校はもちろん中学でも泊まりに行くほど仲がいい子もいなかったから、私にとってお泊まりは憧れのひとつだ。



「日程が決まったら言うから。」



絢香はズズーっとジュースを飲み干しながら言った。



私も同じように飲み干しながら喜びを噛み締めていた。