うーん....と唸っていると、斜め前にいた悠斗が私の前に来た。
「.....どれがわかんない?」
そう言ってメガネを持ち上げた。
悠斗は目が悪い。
学校ではコンタクトをしているけど、家では黒ぶちメガネ。
きっと学校の子が見たらキャーキャー言うんだろうな。
新鮮な感じで似合ってるし。
.....ってなに考えてるんだろう。
「俺の顔。なんかついてる?」
悠斗と目があった。
メガネのレンズごしにみる悠斗の目。
引き込まれるような漆黒。
いつもより近い距離にドキドキする。
「えーっと....これ!これがわかんないの!」
ごまかすようにわからない問題を指差した。
悠斗に教えてもらってると、陽斗が帰ってきた。


