「リレーの時にぶつかった人が謝りに来てくれたの。」
「ふーん。で、どうしたの?」
「どうしたもなにも、大丈夫ですー。って。」
そう言うと、悠斗は分かりやすくため息をついた。
「お前、そのせいで転んで、倒れたんだろ?もっと怒ってもよかったのに。」
「でっでも、反省してたし.....」
私が小さく反論すると、
「ふっ....お人好し。」
と小さく笑ってから、私の頭をポンポンして自分の教室に帰っていった。
レアな悠斗の笑顔に廊下の女子たちはキャーと叫んだ。
私も顔が赤くなるのを感じた。
さらっとああいうことするんだよな、悠斗って。


