律花side

藤井さんの話が終わって静寂が訪れた。


どう声をかければいいかわからなくて黙りこむ。


そんなことがあったから、「本当に欲しかった友達があの人たちなの?」って言ったんだ。


「高校に入って友達作るんだ!って思ってたんだけど、トモとまた同じ学校で、しかも同じクラスって.....ほんとバカみたい...」


アハハと力なく笑った藤井さんの手を取って言った。


「弱くてもいいんだよ。こうやって二人でいれば、強くなれる。」


藤井さんは弱くなんかない。


藤井さんは私を助けようとした。



守ろうとした。


それだけで充分だよ。