私は止まらなかった。 「もう止めようよ。お金なら、バイトでもして....」 「うるさい!」 私は知っていた。 トモが自分に歯向かう人が大嫌いだって。 「すごいイライラする。もう今日は帰ろ。」 ぞろぞろ帰っていく。 もちろんここに残って私に手を差しのべてくれる人はいない。 ああ、明日から一人だな。 またのんきに考える。 振り返ってその子に声をかけようとした。