わざわざそんなこと言いに来たんだろうか。
「私さ、あの二人と仲がいいって聞いたから、律花に声かけたんだよね。」
私の言葉を無視して斎藤さんは続けた。
「なのに、二人来ないし。なに?二人は私のものですーとか思ってんの!?」
斎藤さんはそう叫んだ。
薄々わかっていたけど、言われるとやっぱり傷つく。
周りの子たちが、「お前なんか釣り合ってないっての!」と笑う。
「私を....利用してたの?」
出た声は震えていた。
「そーだよ?仕事しなくてすむし。
あんたも良かったじゃん。うちらなんかとお友だちになれてさ!だから紹介してよ。とってもいい友達です。ってさ!」
私はなにも言えなかった。
怖い。
みんなが裏でこんなこと思ってたなんて。
昔の記憶が流れ出る。
人は怖い。