「だから二人は特別で、とても大切な人」


話し終わる頃にはジュースも空になっていた。



「大変だったね」



絢香は相槌を打ちながら静かに聞いてくれた。



「私ね、絢香の話を聞いた時思ったの、あ、なんだか似てるなって」



ああやって絢香が打ち明けてくれなかったらこんなにも今仲良くなかったかもしれない。



「確かに似てるね……でもっ!!!」



絢香はそう言うと、私の顔をまた手で挟んだ。



「前の子みたいに、好きな人がかぶったからって私が律花のこと嫌いになると思う!?」


「お……思いふぁふぇん」



「それでよし」



絢香は満足げに手を離した。



……ひりひりする。