いつも帰るときに通りかかる公園。 「あ......」 横を通り過ぎようとしたとき、一人でサッカーをしている悠斗に気付いた。 「律花......大丈夫か?」 久しぶりに話すのに悠斗は私の違いにすぐに気づいた。 私は昨日あったことを話した。 全部静かに聞いてくれた悠斗は最後に一言だけ「辛いね」と言って頭をなでてくれた。 私の心はそれだけで随分と軽くなった気がした。 でも、それを誰かに見られているなんてその時の私は気付いていなかった―――。