この花火は私の恋の終わりを告げる。 涙がこぼれた。 上を向いているのに。 本当にひどい性格だと思う。 自分で決めたことなのに悲しんで、泣いて。 「りっちゃん?」 振り返らなくてもわかる。 陽斗が来た。 ばれないように涙を拭いて花火を見る。 花火がにじんで見える。 「きれいだねぇ...花火―――。」 普通に言ったつもりだったけど。 「どうしたの?」 やっぱり陽斗にはばれてしまうらしい。