それこそきっかけなんて覚えてない。


「きっとファーストキスもまだなんだろうね。」


りっちゃんは知らないだろうけど、りっちゃんに近づく男は俺と悠斗がさりげなく遠ざけてるんだよ。


俺も悠斗も独占欲が強いところそっくりだから。


俺はりっちゃんのおでこに軽くキスをして立ち上がった。



「口は両想いになったらね。」



そう言い残して部屋を出た。