「どんな子なの?」 「うーん.......可愛くて、守ってあげたいし、でも自分のなかに芯を持ってる子。すごく近くて遠い。あとは......鈍感だなぁ。」 陽斗が幸せそうにその子のことを話すから、こっちまで幸せな気分になった。 『近いけど遠い』ってなんかなぞなぞみたいだな。 どんな子なんだろう。 でも不思議とだれかを聞くことは出来なかった。 「実るといいね。」 私が満面の笑みで言うと陽斗は、 「そうだね。」 となぜか悲しそうに言った。