乃愛瑠
乃愛瑠・・・・・

どこだ?

要人達と別れ、体育館に着いた。
乃愛瑠と話そうと思ったけど見つからない。

彩「おーい。
  乃愛瑠ー。」

乃「何よ。」

後ろから声がした。

彩「うお!!
  おどかすなよー・・・。」

乃「・・・で、何?」

彩「んー?
  あー、特にないんだけどさー。」

乃「は?」

彩「さっき、すっげーイケメンが乃愛瑠
  を見て、
  ‘‘見つけた’’
  って言ったらしいんだけどよー。
  その男がこの世のものとは思えない
  ぐらいのイケメンで─────

  乃愛瑠?」

乃「・・・・。」

様子がおかしい。
俺は乃愛瑠に手をのばす。

彩「!!」

かすかにだが、
乃愛瑠は震えていた。

彩「・・・乃愛瑠・・・。」

乃愛瑠の弱い一面を見て少し焦る。
いつもは堂々としてるこいつが
今は弱い小動物にしか見えない。
同一人物とはとうてい思えない。

彩「大丈夫か?」

乃「・・・・・・・!!
  あ!うん!だいじょウぶ!」

彩「めっちゃ同様してんね!」

乃「うぇ!」

彩「・・・安心してー。
  どこのどいつかは聞かないから。
  たださ、

  いつでも話、聞くからな。」

乃「・・・・・うん・・・。」


  ポンポン


乃愛瑠の頭を撫でて俺はその場を後にする。


さっきの男・・・
乃愛瑠はそうとうやつに怯えてる。


誰なんだろう・・・・・。


彩人side
end