海斗は女の子すべてに優しい。
きっとみんなにこんなことをしてるのかも
しれない。

あなたにとって華子ってなに?
守りたい大切な子じゃないの?
なのになんで私にまで?

だんだんイラつきが増してくる。

海斗もただの女好きなのかもしれない。


‘‘女好き’’といえば・・・
あの人の周りはいつも女の人ばかりだったな。



海斗も同じなの?
あの人と同じなの?


そう思うと吐き気がする。
気持ち悪い。

海斗にこんな感情を抱くと思わなかった。

海「・・・。」

はらわれた手を唖然と見つめてる。
そして私に視線をうつす。

なぜあなたが泣きそうなの?
どうして私を見てそんな悲しい顔をするの?

分かんないよ・・・。
あなたが分かんない。


乃「・・・助けてくれて本当にありがとう。
  でも、もう私にかかわらないで。」


そう一言言って早歩きで立ち去る。

追いかけてくることはなかった。