「……だったのに」
「え?」
ボソッと呟くと、少しだけ楓菜に聞こえてしまったらしく聞き返されてしまった。
……もういいや。言ってやる。
「……俺だって楓菜のことずっと前から好きだったのに」
「………っ!!」
楓菜が驚いているのが気配でわかった。
今まで “ 幼なじみ ” って立場に甘えてた。
けどもうそれも今日で終わりだ。
伝えられた喜びと楓菜を困らせてしまう悲しさが俺の頭の中でぐちゃぐちゃに混ざる。
すると、楓菜が俺の前にしゃがみ込む気配がした。
顔を上げる。
顔を赤くした楓菜と目があった。
「私もね、綾人のこと好きだよ?」
真っ赤な顔のままはにかむように笑う楓菜。
一瞬、言葉の意味が理解できなかった。
「………は!?」
思わず立ち上がる。
楓菜もスカートを払いながら立ち上がった。
「私も、ずっとずっと前から綾人のことがすきだったんだよ」

