年下のキミと甘い恋を。



そんな莉緒を切なそうな顔で見つめている先生。


「柏木。蒼井借りていいか?」


いきなりそんなことを言い出した先生に思わず目を見開く。


莉緒も驚いたようでがばっと顔を上げた。


「俺、ずっとこのままとか無理だわ。
ごめん、借りてく」


莉緒の腕を掴み、そう言い残してスタスタと歩いて行ってしまった。





【莉緒side】


「ちょ、山川…」

いきなり腕を掴まれ、楓菜に借りると宣言しそのまま連れてこられたのは理科準備室。


新館の理科室はほとんど山川専用になっていて人が来ないためだろう。


がちゃって扉の鍵をしめられた。


「……………」

「……………」


しばらく沈黙が続く。


その沈黙を破ったのは山川だった。


「……蒼井」


思わずあたしは肩をびくつかせる。


そんなあたしに山川は悲しそうに少し笑った。


……あたし、この前から山川にこんな顔ばっかりさせてるな…


「夏休みのことは謝る。本当にごめん。」


山川はそう言うと自分の首に手を当てた。