私が興奮して言うとふっと笑った。
「好きな人とかもはいってるみたいだぜ?
もしかしたら楓菜に頼むかもな」
綾人の言葉に鼓動が速くなる。
「…え、それって…」
〈次は生徒会種目、借り物競争です。
出場する選手は入場門に集まってください〉
私の声を遮るかのようにアナウンスがはいり綾人はじゃな、と私の頭をぽんっとして入場門に走って行ってしまった。
とりあえず自分の席に戻る。
タオルで汗を拭いていると、横から冷たいものが頬に触れた。
「ひぁ!?」
驚いて思わず声を上げると頭の上から男子の笑う声が聞こえた。
「宮城ぃ!!
びっくりするでしょー!?」
宮城が笑いながらジュースを渡してくれた。
お礼を言うもまだ笑っている宮城の肩を軽く叩く。
私の好きなカフェラテ。
プルタブを開け、少しずつ口にする。

