年下のキミと甘い恋を。



後ろから呼ばれ、振り向くと宮城が立っていた。


1年のとき同じクラスだった宮城圭介(ミヤギケイスケ)。


なんだかんだで仲が良かったりする。


「宮城じゃん、どうしたの?」

「そろそろ新入生集めてリボンつけろ、だって。」


宮城がくいっと顎でさしたほうを見ると担任の山川先生が他の先生と話していた。


「あー、おっけ。ありがとう」


私が言うと宮城は頷いて自分の係のほうに戻っていった。


莉緒が立ち上がり、マイクを持った。


『新入生の方は受付にクラスごとで並んでください。』


同じことをもう一度繰り返し、マイクを切った。


新入生は少し緊張した様子で、クラスごとに並んでいく。


「名前、教えてください」

「新城、若菜です」


新城…新城…あ、あった。


名前の横の空白に丸を書き入れ、新城さんの胸ポケットにリボンをつけた。