「……多くね?」
ノートを見て解けるところはあたしなりに頑張って解いた、つもり。
それでも山ほど残っている宿題に山川は呆れていた。
「柏木に教えてもらわなかったのか?」
「楓菜、後輩くんといちゃこいてるから」
ペラペラとページをめくっていた山川の手が止まる。
「あいつ、彼氏いんの?」
「彼氏じゃないけど両想いの男の子がね〜」
「ふーん。
…人のこと言えねーじゃねーか」
興味のなさそうな返事をしたと思ったらぼそっとなにか呟いた。
何か言った?と聞き返すとなんでもねーよ、とはぐらかされた。
「さ、やるぞ」
「おう!!」
気合十分で返事をし、数学の問題集を開いた。
☆
「……今日はこれぐらいにするか」
んー、と腕を上に伸ばし伸びをする。
ふと窓の外を見ると空はオレンジ色になっていた。
夕焼けが教室を照らす。

