後ろから叫ぶと右手をひらひらとさせてそのまま去っていった。
私は綾人の背中が見えなくなるまで見つめていた。
その日の夜、今日のデートを思い出していた。
ウエイター姿の綾人。
少し照れてる綾人。
バツが悪そうな顔をする綾人。
ふっと笑う綾人…。
いろんな綾人が見れた。
思い出すだけでまだドキドキと胸が高鳴る。
幸せすぎた1日が終わってしまうのを少し寂しく感じながら、私は眠りについた。
☆
今日は始業式。
長くて短い夏休みが終わった。
この1ヶ月いろんなことがあった。
綾人とまた出かけたり、一緒に勉強したり、バイトしているお店に遊びに行ったり…
私の綾人への恋心は夏休み前と比べると明らかに加速していた。
会うたびに、帰るたびに、綾人に「好きだ」って伝えてしまいそうになって慌てて自分の中に押し込めていた。

