『はい!終わり!タッチなし!』

『もう終わりかよー』


少し唇を尖らせて不服そうに言う綾人。


いつも私と綾人がわかれる十字路。


私は左、綾人はそのまままっすぐ進む道。


いつもそこでばいばいと言い合って家に帰っていた。


私の学校の児童クラブは3年生までで、3年生のはじめにはいった私は児童クラブにいるのは1年間だけだった。


その1年間は私のなかの綾人との大事な思い出で。


幼いながらに綾人に恋に落ちて。


幼いながらに精いっぱい恋をしていた。