あのあと、莉緒と少し話してから学校を出た。


「ただいま」


玄関のドアを閉めながら誰ともなしに呟く。


「おかえり」


キッチンのほうからお母さんが少し顔をだした。


階段を上がって自分の部屋に入る。


かばんを放ってベッドに飛び込んだ。


ずっと会いたかった綾人。


……教室から目、あったよね?


綾人も覚えてくれてるんだよね?


もしかして綾人も…なんて期待する。


たくさん、綾人に聞きたいことがあるの。


私はそのまま目を閉じて意識を手放した。