年下のキミと甘い恋を。



先輩の手が私の顔へとのびてきて───…


思わずぎゅっと目をつぶると、先輩の指が私の口元をすっと撫でる感触がした。


そろそろと目を開けると、


「クリームついてたよ」


といたずらに笑う先輩がいた。


一気に顔に熱が集まる。


「あ、ありがとう、ござい、ます」


いたずらに笑う先輩が頭から離れなかった。





あの、映画デートから2ヶ月。


2月にはいり、3年生は自由登校となってしまい、渡辺先輩に会うことも少なくなってしまった。


いまだに先輩を探して、図書室へと行ってしまう。


今日もまた、いつものように図書室へと行くと本を本棚になおしていく男の人の姿があった。


──見間違えるわけがない。


グレーの大きめのカーディガンに、さらさらの黒髪。黒ぶちの眼鏡。


……渡辺先輩だ。