近くのガラスを鏡にして、格好をチェックする。
紺の花柄スカートにグレーのニットの上に白のコート。
髪はハーフアップにしてバレッタでとめてある。
変じゃないかな?大丈夫だよね?
「香音ちゃん」
前髪をくいくいっとなおしていると、後ろから声をかけられた。
勢いよく振り向くと、そこには渡辺先輩が立っていた。
「ごめんね、遅くなって。行こうか」
「はい」
2人並んで歩き出す。
「受験やだなぁー」
しばらく歩いているとそんな声が聞こえてきた。
振り返ると中学生らしき女の子が2人、私たちの少し後ろを歩いていた。
そういえば…渡辺先輩も3年生だよね?
大学受験とか…大丈夫なのかな。
「あの…私から誘っといてなんなんですが…
先輩、受験とか大丈夫なんですか…?
誘っちゃって迷惑でしたかね…?」
渡辺先輩の袖をつかんで少し見上げて言う。
渡辺先輩は一度、キョトンとするとくすくすと笑いだした。

