── いわゆる"お姫様抱っこ"というやつだ。
「せ、先輩!?!?」
「ごめんね。少しだけ我慢して。
悪化したらいけないから」
そう言うとスタスタと階段を降り、保健室へと連れて行ってくれた。
…ブレザーをかけてくれたのは下着が見えないように。
渡辺先輩の優しさに胸が痛くなった。
「失礼します」
保健室へとはいり、いすに座らせるように私をおろしてくれる。
「ごめんね、ちょっと足触るね。
どこが痛む?」
「あの、先輩」
「ん?」
私の足元にしゃがみこみ、少し遠慮しながら足を持ち上げる渡辺先輩に声をかける。
「えと、私足痛くないです。
ていうか、どこも、痛くないです。」
「えぇ!?!?」
きっぱりとそう言うと、渡辺先輩は驚いたように声を上げた。
その後すぐ顔が赤く染まった。
「ご、ごめん。僕の勘違い…
恥ずかしい…」
赤くなった顔を隠すように両手で顔を覆う。

