「放課後お前、職員室な?」
そう笑顔で告げたあと、教卓の前に戻り授業を再開する山川。
「はぁ…」
小さくため息をついた。
☆
「香音、理科のとき窓の外でなに見てたの?」
休み時間になり、さっちゃんが私の席へとやってきた。
前の席の椅子を後ろ向きに座る。
「体育見てた、3年生の」
「あー、彼?」
さっちゃんの言葉に頷く。
さっちゃんにはもともと渡辺先輩のことを話していた。
「ほんと好きねぇ。
話したこともない先輩を好きになるなんてなかなか無茶よね。」
「わかってるもん」
頬を膨らませてみせるとさっちゃんはごめんごめん、と笑いながらその頬をついた。
☆
「はぁ…」
誰もいない教室を夕焼けが照らす中、1人ぱちんぱちん、と音を響かせる。

