すると、廊下から
「てかさ〜、羽鳥って顔はイケメンだし優しいし付き合いたいけどさ……。
実際馬鹿だしね〜？」
「わかる！なんか、彼氏ですってことにしておいたら、いいよね的な？」
なんて笑いながら話す声が聞こえる。
「………っ、」
私はドアの方へと近づいた。
「………早坂？」
佐伯くんが、呼ぶけどそんなの無視。
ガラッとドアを開けて
「それ、本人の前では言わないでね
あいつ、結構傷つくタイプだから」
そう言った。
あんなやつのこと構わなくてもいいのに
今は佐伯くんと一緒にいるのに
なのに………。
「あ、あんたに関係ない…！」
女の子はそう言うと、キッと私を睨みながら走ってしまう。
私はくるっと向きを変えて、佐伯くんの方に歩く。
「ごめんね」
そう謝ると
「本当だよ。告白してんのに
違う男かばうとか……。」
佐伯くんがブツブツ言ってる。
そ、そりゃ…そうだよね。
