佐野先輩が裏庭にいない事を確認し、 唯一の友達と話す機会が減ってきた頃の事です。 「桜が散ってきたね~。」 なぁんて話をしていると、 後ろから感じた気配と同時に聞こえてきた声。 振り返らなくても分かりました。 「おい、そこ俺の場所なんだけど」 低くて色っぽい声の主は佐野先輩_____… マズイと思いながらも、 あたしの足は張り付いた様に動かなくて、 二度目の問いかけでようやく振り返ったあたし…。