そう考えるとまた滲む涙をグッと堪えた。 楽しい事ばかりが恋だと思ってた。 嬉しい事ばかりが恋なんだと思ってた。 だけど本当はこんなに切ないんですね。 「言ってるそばから・・・。知らないよ?」 ふたたび近付く先輩。 あたしの髪を手で取るとそれを口元に持っていく。 やっぱり・・・先輩はずるい。 「むぅちゃんが悪い」 そう小さく言った先輩の唇が、 あたしの唇に重なった_________… これが嘘でも。 あたしは佐野先輩と初めてのキスをした。