「ありがとう。」 あたし達のやり取りを見た市川さんは、 いらぬ気遣いをして先に戻って行った。 2人きりになったこの場所で、 思い出すのは付き合った日のこと______… 「今日は泣かないんだ?」 泣き虫なのをからかったつもりが、 本当に目を潤ませたあたしを見て、 翼くんは優しく頭を撫でた。 「今日が始まりだろ」