「つ、翼くん・・・っ!ま、待って・・・!・・・ください。」 自分でもどこから出たのか分からない大声に、 1番驚いている翼くんは、 ゆっくりあたしの前に来て聞いてくる。 「なに?」 あ、あのね、伝えたい事があります・・・。 なんてサラッと言える訳もなく、 あたしから呼び止めておいて切り出せない・・・。 言わなきゃ・・・あたしの気持ち。 1人で何かと葛藤しているあたしを見て、 翼くんは察知したかの様に小さく鼻で笑いこう言った。 「分かってるから」