「どうぞ…」


コトン、と湯気のたつ紅茶のカップをみんなの前に置いて、あたしは床に正座した。


みんなソファに座ってるから、あたしだけ目線低いな…

でも空いてるところないし、座布団持ってこようかな。


「家主が床なんてダメだよ、ここと交換しよ?」


茶髪の人が優しい声で言いながらソファを立とうとする。

「え、いえいえ、あたしここで大丈夫です」


「ダメだってば~ほら~」

ぽんぽんと空いた所を叩かれて困りまくってると誰かにぐいっと腕を引かれた。


「だったら俺んとこ座ってろ。話ができねーだろ」


のぉぉ!?

なんで膝の上にいるのあたし!?

誰!?誰!?

黒髪さんじゃないことは確か!

って金髪さんしかいないじゃん!わぁ!

「お、重いから腕離してください!降ります!」

「うるせーな、暴れんなよ」


怖いのか優しいのかわかんないこの人!


助けを求める目で黒髪さんを見ると、


「みんな落ち着いたみたいだし、紹介を始めるか」

のお言葉。


どこが落ち着いてるの黒髪さぁぁん!