「なんか、あったか?」
ほら、優しい彼はまた私を心配してくれる。
「平気、です。ごめんなさい。迷惑かけちゃって。」
それでも私は彼をまだ信じきれない。
いや、信じるのが怖いと、言った方が良いのかも知れない。
強い、そう思ってた私の心はこんなにも弱かったんだ。
「……早川、本当に、大丈夫なのか。泣きたいなら泣けよ。そうやって我慢してたら、俺も、つらい。」
ギュッと強く、でも優しく抱き締められた。
心臓が変な音をたてて、鼓動がバクバクとくなる。
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