裏庭には、あまり人がいない。

理由は、ここはあまり日が当たらないから、年がら年中薄暗い。

それに、草がボーボーで、蚊がブンブン飛んでいる。
女子は当たり前のように寄り付かないし、男子さえもあまり来ない。

だから、ここは、私達の秘密の場所だったんだ。

ははっ、結局私はまだ二人のことが好きなんだ。
断ち切れない、もしかしたら来るかもしれない、そう信じてしまう。

千夏とまだしゃべりたいし、なっちゃんとも長生きしたかった。

どちらも叶わない夢だけど……