心臓が嘘のように大きく音をたてている。

「ちな、つ…」

絞り出せたのはこの言葉だけだった。

「だって!辛いんだもん!!こんなことするのは辛いのから、逃げ出してるだけかも知れない!!だけど、私には耐えきれないんだよ、こんな気持ちも!!
私、希美のことが大好きなんだよっ!!」


言葉を一音一句聞き逃さないように、耳を傾ける。