「いってぇ…」 コンクリの上に転がったせいで、腕や足に少し擦り傷ができていた。 ふと、彼女の方を見ると、寝転がったまま、ボーッとしていた。 ソッと顔を覗きこんでみると、彼女はビックリした様子で、いきなり起き上がった。 そして、とても悲しい瞳で、俺を怒っていた。 それは、俺への責めではなく、自分への責め、後悔が感じられた。 躊躇しつつ、名前を聞いてみた。 彼女を救いたい、そう心から、思った。 今度は、か細い声で、早川希美と名乗ってくれた。