「ぇ…」

俺の口からは、かすれた声しかでなかった。

自殺、しようとしてるのか?

そう思っている時にも彼女は、1歩ずつ屋上のフェンスに近づいている。

だめだっ!

とっさにそう思い、恐怖で動かない足を無理矢理動かし、彼女の元へと走った。

もう少し、というところで腕をつかみ、思い切り引っ張った。

2人でざざっと言う音をたてながら、床に転げ落ちた。