「行くなっ」 「…っ!?」 私は速水くんに、思いきり腕をつかまれた。 「まだ、帰んな」 「……え?」 「俺、今日はまだ帰りたくない。綾瀬と、もう少し一緒にいたいんだ」 速水くん……。 「それに俺、綾瀬にあのことを言うまで帰れない」 あのこと……? 「俺、綾瀬に謝らないといけないことがある」 え、いきなり何!?