憎しみを忘れることはないだろうけど、ますます強める必要はあった。
だから、空いている時間にはイヤホンで録音した声を聞いた。
マナへの憎しみを、俺の目的も知らず、得意げに話す馬鹿共。
聴いているだけでストレスが溜まった。
ストレスで体調がほのかに悪化していた頃。
俺は貧血で倒れそうになった。
高校1年生の時復讐を実行し始めてから、おじさんとは会わなくなった。
俺が、会わない方が良いと言ったのだ。
正義感の強いおじさんの前で、
復讐の進捗(しんちょく)状況を伝えることなど出来なかった。
「……うっ…」
写真でしか知らない、可愛いおじさんの娘。
高校は一体どこに入学したのだろうか。
幸せで、やっているだろうか?
貧血と眩暈で、俺は廊下にしゃがみ込んだ。
朝起きれなくて、大幅に遅刻しての到着だった。
教室は目の前だっていうのに。
俺は目を瞑って、眩暈に耐えていた。
「大丈夫ですか?」


