ピッと、【エリ】の項目を選ぶ。
無条件で信じていた、マナの親友。
いつも傍にいて、マナを支えてきた、大事な友人。
マナの彼氏だったんだ…知っている。
マナがどれだけエリちゃんに支えられて来たか。
知っているから、こそ、憎しみは誰よりも強かった。
再生ボタンを押す。
俺は、真夜中に呼び出したエリちゃんに問いかけた。
『マナのこと、好きか』
その答えが、プレーヤーに録音されている。
《マナ?
好きじゃないわよ、あんな子。
少し優しくしただけで親友なんて言いだして。
良い迷惑だったわよ。
ほら、頭の良い子とか、人望がある子とかだったら、一緒にいてメリットあるじゃない?
だけどマナは駄目よ。
今まで友達がいなかったのか知らないけど、人望なんて存在しなくて、私とカケルくんに支えられている感じで。
成績も悪いし、むしろ私は教える側で。
マナと一緒にいたって、何のメリットもないのよ。
むしろ、デメリットの方が多かったわ。
それなのに…マナってば、カケルくんと付き合いだして。
自分の身分を知らないで、呑気なものよね。
え?
もしかしてカケルくん、知らなかった?
私、1年生の頃からカケルくんのこと好きだったのよ?
ずっとアピールしてきたのに、カケルくんはマナを選んで。
ねぇ、あんな馬鹿な子のどこが良いの?
私の方が良くない?
カケルくんには私の方が似合うわよ。
マナと一緒にいても何も得しないわよ。
私と一緒なら、得だらけだわ。
……そう。
カケルくん、マナと別れないのね。
仕方ないわ。
最終手段に出るしかないわね。
…ふふ、決まっているじゃない。
いちいち聞かないでよ。
カケルくんはマナみたいに馬鹿なお気楽女じゃないんだから。
殺すのよ、マナを。
念入りに計画を進めて、自殺に見せかけてね。
どうしたら自殺に見せかけられるかしら?
やっぱり首つり?
それとも焼身自殺に見せかける?
アハハッ!
ただでさえ化粧しても変わらないブスなのに、焼身自殺なんて遂げたら、見るに耐えないブスになるんでしょうね!
決めたわ。
焼身自殺にしましょう。
最期のマナ、きっととても綺麗なんでしょうね。
……アハハ。
アハハハハハハハハハハハハハハハッ!!》


