「……マナ、あの公園行こうか」
「うん」
あの公園。
名前の知らない、古びた児童公園。
子どもは通りすがるだけで遊ぼうとしない。
あたしたちだけの空間だった。
「相変わらず人気(ひとけ)がねぇな」
「ねっ」
「ここもいつかなくなりそう」
「寂しいこと言わないでよ、カケル」
時間の流れと共に、人も物も全て変わってしまうのは、何故だろう?
変わらないでいられないのだろうか?
よくふたり隙間なく並んで座ったベンチに、久しぶりに腰かける。
相変わらず、冷たくてひんやりしている。
座るとミシリ、と鳴ることも変わっていない。
「……マナ」
ベンチに座って数分。
黙り込んでいたカケルがあたしを呼んだ。


