「あの頃に、戻りたい。
ねぇカケル。
どうしてあたしたち、変わっちゃったんだろう。
あたしのカケルへの想いは、こんなにも変わらないのに」
「…………」
「あたしは…カケルが憎めない。
エリを殺したはずなのに、憎めない。
どうしてかな……」
「…………」
「あの頃のままだったら、エリもいて、あたしたちも変わらなかったはずなのに」
「…………」
「どうしてあたしたち、変わらないといけなかったんだろう。
どうして、時間に流される必要があったんだろう。
どうして、あの頃のままじゃ駄目だったんだろう」
小さかった水たまりが合わさり、大きな水たまりになる。
止まってほしいのに、止まらない。
苦しいよ。
辛いよ。
もどかしいよ。
どうにかしてよ。
誰か助けてよ。
いるのなら、神様。
時間を、あの頃に戻して。
何も知らなかった、“あたしたち”に戻して―――


