「あ、龍輝。おはよう!」
「おはよう。紗南。」
あれから、私たちは下の名前で呼ぶぐらいの仲になった。
「ねぇねぇ。紗南ー。最近、野田くんと仲良いね。なんか、あったのー?」
詩織はいつもの可愛い顔で聞いてくる。このはてなを浮かべてる顔はイチコロだねっ!
「えー?そうでもないよー。普通だよ。ただ、入学式の朝にぶつかっちゃったのがたまたま悠龍輝だっただけー。」
「入学式の日……。あぁ!遅れてきた時か!あのとき一応走ってたんだ。」
「え?なにその一応って!ちゃんと、走ってきましたー!」
そんな、くだらない話をしていると、ドアの付近で話し声が聞こえてきた。
ちなみに私の席は教室のど真ん中の方です……。
高橋だからね……。


