「朝……ぶつかっちゃってごめんなさい。
遅刻しそうで焦ってて……何も考えないで突っ走っちゃって……。」


「ははっ。気にしないで。別に怪我とかした訳じゃないからさ。それより……怪我しなかった?かなりのスピード出てたけど……。」


「俺も遅刻しそうで急いでたんだよね。」と付け加え笑った。



や、優しい…!



「あ、はい!私は打たれ強いので…!」


ヤバい……。結構ハズいこと言った。どうしよう……。


「そっか。なら、よかった!」


君、笑顔が眩しすぎるぜ。



「あ、あの。名前……聞いてもいいですか?」



「うん。俺の名前は野田 龍輝 (のだ りゅうき)っていうんだ。君の名前は?」



「あ、すいません。自分の名も名乗らないで……。私の名前は高橋 紗南です。これから、よろしくお願いします。」



「そんな、敬語じゃなくていいよ。同学年なんだしさ!」


「はい………じゃなくて、うん!!よろしく!」


ーーー私の中の何かが
             動き出した気がしたーーー