そんな事を思っていると、ほっぺを挟んだままの皐月がボソリと呟く。
「――なんて――……だろ……」
「……え?」
声が小さすぎて、聞こえなかった私はそう聞き返すと、皐月は目を合わせて、しっかりとこう言った。
「好きなやつを助けてるだけなのに、それを迷惑だなんて思うわけ無いだろ」
それを言い終わった皐月は、目を逸らして軽く頬を染めた。
そんな皐月を見て、私はニッコリと笑った。
「ありがとう」
私がそう言うと、皐月は今までの照れた顔が嘘のように、死んだ魚のような目でこちらを見てきた。
「え、何、急に……」
「お前、分かってねーだろ」
そう言われた私は首を傾げた。
「は? 何が?」
「いや、だからさー……」
皐月は、少しだけ間をおいた。
「……俺、好きだっつったよな?」


