「だから、直接会えば、
また何か思い出すかなって!」


私がそう言うと、優太は伏せていた目をこちらへ向けた。


「この記憶は、何がなんでも思い出したいの。
そ、そりゃ‥‥
忘れてる私が問題なんだけど‥‥‥。
でも、大切なものが
色々詰まってる気がする‥‥‥」


私がそこまで言ったとき‥‥‥


優太の腕が、そっと私に向かって伸びてきた‥‥‥。


「‥‥‥いひゃい‥‥」


伸びてきた腕は、私のほっぺたをムギュッと抓ってきたのだった。


「どうして由希は‥‥‥。
‥‥‥昔っから‥‥」


優太が下を向きながらそう言った。


「‥‥‥?」

「もう、いいよ!」


優太は手を離して、プイっと向こうへ向いてしまった。


「な、何がいい‥‥」


私はそこまで言って気が付いたこと。


優太‥‥‥


「 ‥‥優太、顔赤いよ?」