走りながら、口に詰め込んでいたパンを飲み込む。


‥‥ったく、どーして朝は
こんなに時間すぎるの早いんだろ‥‥‥。


そんな事を思いながら走っていると、見慣れた後ろ姿がひとつ‥‥‥。


「みーさーきー!!」


私が大声で呼びかけると、ゆっくりと振り返る。


「あ、由希ー。おはよー」


と、気の抜けたあいさつが返ってくる。

‥‥‥が‥‥‥。


「由希? あんたまた、遅刻しそうになったのね?あのさぁ、そろそろいいかげんにしなよ? 昨日も! 一昨日も!! ずーーっと同じ事言ってんの! わかる? わかるよね? あんたバカなの? それとも、エムなの? ドエムなの!? 何回同じこと言われれば気が済むのよ! いい? 朝は! 起きたら! さっさと!! 準備すーるーのー!!!」


‥‥‥と、言葉のマシンガン。

美咲のお説教は、学校に着くまで終わらなかった‥‥‥。