私の言葉に、聖さんは、少し言葉をつまらせた。


「皆、生まれてくることを望んでいた。なのに、どうして祝ってあげないんですか?」


私が、少しだけキツく問うてみると、聖さんは、なんとも言えない顔をして、一言だけ。


「……優太だ」


それを聞いた私は、「優太?」と聞き返す。

すると聖さんは、話し始めた。


なぜ、優太の誕生日を、祝わなくなったのかを……。